- 作者: 豊田有恒
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 1979/06
- メディア: 文庫
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前に読んだ『パラレルワールド大戦争』と同様、19XX年日本とタイムスリップ先の世界の予期せぬ出会いはいたってコミカルに描かれている上に、違う時代に生きていたはずの日本人同士*3がなんだかんだでうまく馴染んでいってしまうさまが面白い。
過去の世界であることが判明しても平和と協調を求めたはずの日本が心ならずも戦争に巻き込まれていくのですが、19XX年の技術と知識を駆使して進めていったら史実の裏返しになってしまうのがみどころ。
まぁ細かく言えば首をかしげてしまうところもあることはあるんですが、それが気にならないくらいテンポ良く読めてしまうのがいいですね。
タイムスリップが一度で終わらず続くのがこの作品の最大の特徴なのですが、19XX年の生活を維持するには例え周りがどうであろうと資源輸入が欠かせないのが日本のつらいところ。三十数年前ならばともかく、もっともっと前の時代に遡ってしまったら・・・?
そう考えるといいことばかりでは無いようで。