- 作者: ジェイムズ・H.シュミッツ,James H. Schmitz,鎌田三平
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1996/11/17
- メディア: 文庫
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内容(「BOOK」データベースより)
商業宇宙船のパウサート船長は、ひとの揉め事に首を突っ込み、ついつい幼い奴隷三姉妹を助けてしまったのが運のつき。寄港先で出くわしたのが、よりによって惑星カレスから来た魔女だったとは!禁断の星と接触したせいで、恋人も故郷も失い…行き場をなくした船長は、やがては銀河系じゅうを騒動の渦に巻き込むカレスと命運をともにするはめに。ユーモア溢れるスペースオペラ。
id:kapibaraさんお薦め小説第一弾。
最初ちょっとわかりづらかったですけど、実物を手にして気づいたのが表紙は宮崎駿によるものなんです。
内容はひょんなことで魔女の3姉妹と関わってしまった宇宙船の船長*1が次から次へと騒動に巻き込まれるストーリー。
考えてみれば、科学が発達して人類が宇宙の星々を普通に行き来する世界設定の中に、魔女(ウィッチ)*2も実在するというのも何か不思議な気もしますが、さほど違和感を感じなさせないのは未来的なものと前時代的なものが混在する不思議な雰囲気が漂っているせいかもしれないです。
更に「クラサ」・「ヴァッチ」・「虫天気」といった不可思議な存在が出てきて、物語に重要な関わりを果たすのが普通のスペースオペラというか宇宙モノとは違うところ。精神的な思念の操作や駆け引きが占める部分が大きいので、読んでいて頭の中でイメージさせるのがちょっと難しかった。これは読む人の想像力に訴える部分が強いようです。
そして『惑星カレスの魔女』はやはり魅力的なキャラクターが存在感ある(キャラ萌え?)小説ですねぇ。
魔女3姉妹ももちろんそうなんですが、途中で雇われた老宇宙船乗りのヴェザーンや乗船客のヒューリック・ド・エルデルやレス・ヤンゴもいい味出してる。*3でもある意味彼らは目立ち過ぎ。もう少し3姉妹たちを活躍させて欲しかった気がしますが。*4あ、でもそうすると船長の活躍場面が減ってしまうし、難しいなぁ。