- 作者: ジャックケッチャム,Jack Ketchum,金子浩
- 出版社/メーカー: 扶桑社
- 発売日: 2000/09/01
- メディア: 文庫
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評判通りに衝撃度の面では間違いなく、こちらの方が強いです。
ただし序文はネタばれ気味なので、気をつけないといけないです(私は途中で飛ばした)。
前半は嵐の前の静けさのように、都会から来た6人の男女のディテールを中心に、子供を含む謎の集団、そして何かに気づき始めた警察側、と三者が描かれます。
そして後半になってたたみかけるような壮絶な展開。
狩るものたちの常軌を逸した行動と、追い詰められた側の懸命な抵抗に目が離せません。
後半は少しずつ読んじゃいけませんよ。一気に読まなければ。
想像するとすごく嫌な、目を背けるようなシーンが多いのですが、なぜか気になってしまうんですよね。
極限状況における人間の心理描写が、よくぞここまでと思えるほど巧く書かれているせいかもしれません。
読んでいる内に、襲う側=悪・襲われた側と警察=善という図式が崩れていく、不思議な感覚がしました。
そしてオリジナル版では改変させられた*1というラスト。こういう理不尽な結末の方が印象に残りますね。
そういった点で、ただのホラー作品じゃないのですよ。
何か、ジャック・ケッチャムにハマリつつあるようです。
以下、余談。