楽天イーグルス セパ交流戦初優勝!

今年5月28日より始まったセパ交流戦
交流戦の開始前、つまり5月第4週の楽天イーグルスソフトバンク相手に合計0-33という屈辱的な2戦を含めて6連敗をようやく止めたばかり。借金8を抱えてリーグ5位でした。このチームがまさか優勝するとは誰も思っていなかったでしょう。
ファンである私自身ですら予想していませんでした。さすがに最下位争いをすることはないだろう。勝ち越して少しでも借金が減ればいいなぁ、くらいに思ってました。

結果的に二度の3タテ含めて5連続カード勝ち越しという快挙。最後の広島戦はさすがにセリーグ首位だけあって苦戦しましたが、なんとか最終戦で勝ち、同率で並んでいたソフトバンクが負けたために13勝5敗という成績で優勝を決めました。
負けが嵩んでいた頃は今江監督への風当りが強かったのですが、交流戦優勝。最大9まで膨らんだ借金を完済し、勝率5割に復帰した今では手のひらを返したように賞賛されていますね。
交流戦で勝ち進む楽天に対して(予想以上に)強いとの声がありましたが、実際は僅差の試合やサヨナラ含めて逆転勝ちが多く、綱渡りでもありました。
勝敗とスコアは以下の通り。
5/28 DeNA ● 6-1 ※7回雨天コールド負け
5/29 DeNA ○ 0-4
5/30 DeNA ○ 5-6 ※逆転勝ち
5/31 ヤクルト ○ 5-3  ※9回裏逆転サヨナラ3ラン
6/1 ヤクルト ○ 8-2
6/2 ヤクルト ● 0-4 ※5回雨天コールド負け
6/4 阪神 ○ 1-3 ※延長10回表に逆転
6/5 阪神 ○ 2-3 ※9回2死から逆転2ラン
6/6 阪神 ○ 1-4
6/7 中日 ○ 0-2
6/8 中日 ○ 2-7 ※逆転勝ち
6/9 中日 ● 3-1
6/11 巨人 ○ 7-6 ※9回裏逆転サヨナラ勝ち
6/12 巨人 ○ 5-4
6/13 巨人 ○ 3-0
6/14 広島 ● 0-1
6/15 広島 ● 3-4
6/16 広島 ○ 5-3

前評判が低かった楽天イーグルスがなぜ交流戦優勝を決められたのか。
いくつか動画や記事を参考にして私なりに書いていきたいと思います。


・当初からベテラン偏重で批判された今江監督。しかし、絶不調の島内選手を2軍へ。浅村選手をスタメンから外すなど手を打ち始めていた。
※もともと春先はベテランに機会を与え、結果が出なければ若手に切り替える方針だったと思われる。
浅村選手の代わりに鈴木大地選手を4番に置いた時は驚いたが、繋ぎの4番として好調を維持し、最終戦でも貴重な追加点となる2ランを打つなど結果を出した。

・日によって打順をコロコロ変えるようなことはしない。一度決めたらカードごとに固定した打順で戦い抜いた。
1番・小郷、2番・村林、3番・辰己、4番・鈴木、8番・捕手、9番・小深田(ビジターでは7番・小深田、8番・捕手、9番・投手)を固定。多少変わるのは5~7番くらい。
今江監督は一度決めた方針を貫く。外野からなんと言われようが自分が決めたことは変えないメンタルの強さがあるのかもしれない。かつ選手を信じていたように思う。

・浅村選手などベテランの代わりに中堅選手が躍動。繋がりが良くなり、最後まで諦めない粘り強い打線となった。去年まで二軍の帝王ながら一軍ではさっぱりだった渡辺佳明選手が打率3割を維持し、地味にいい役目を果たしたと思う。相変らず落ちる球には弱いものの、ここぞという場面で2本の3ランを打ったフランコ選手もインパクトあった。

・0-33が象徴する通り、投打ともに振るわないチームとして、セリーグ球団が舐めてかかっていた可能性あり。打者への対策も中途半端だった。
しかし、もともと楽天は過去4シーズン勝率5割近辺。リーグ3位か4位となるチーム。投打が噛み合えば連勝できる強さがあった。

・5月までとはうって変わって投手陣が踏ん張った。先発が試合を作れるようになった。救援陣は5月までの防御率3点台から交流戦は1点台に。コーチの再配置が功を奏したのかもしれない。

・スケジュール的に対戦相手がリーグBクラスから始まったタイミングで、楽天イーグルスのチーム状況好転が重なった。


一方で楽天イーグルスの変わらない点として、単打・四球で塁上をにぎわすも、あと一打が出ないところですね。相手よりも安打は多くても点が入らない。残塁が多い試合もありました。
それまで抜群の成績だった酒居・則本投手が最終戦で打ち込まれたのが不安要素。疲労でしょうか。去年より配慮して連投が減っているとは思うのですが。
もう一つ大事なのが守備。二遊間とセンター・ライトは堅いのですが、問題はサードとレフトですかね。今年からサードに代わった浅村選手は球際の強さはあるものの、守備範囲は広くないです。
レフトはもともと内野手の渡辺佳明選手や阿部選手が入ることが多く、抜かれる場面をよく見ました。守備では本職である岡島選手に劣ります。守備固めで入る田中和基選手が小深田選手(打率.245~250)くらい打てるようになってスタメンに入れば外野は鉄壁なんですけどねぇ。*1


4日間空いて金曜からリーグ戦再開となります。
首位ソフトバンクは2位まで勝差8.5と独走。2位から5位までが5差と縮まりました。好調維持できれば来月Aクラスあるかもしれないし、逆に5位転落の可能性もあります。
最初の相手は2位の日本ハム。ここからが大事なシーズンとなりますね。

【参考動画】

*1:そのうち成績次第で2軍から誰か上がるか。2021年ドラ1の吉野選手かルーキーの中島大輔選手とか。