- 作者: 横山信義
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2007/01
- メディア: 新書
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【以下、ネタばれ含む】
2作目にして、ようやく世界概況がある程度掴めましたが、それにしてもこの世界のアメリカは凶悪。
アメリカ対日欧同盟という構図の為なんでしょうが、かつてのソ連よりあくどい感じですね。あまり新兵器は出さず、既存の堅実な兵器で大量生産というところもソ連ぽい。
その肝心のソ連はどうなっているかというと、革命が失敗して帝政が続いていて、共産主義者は地下に潜ったという記述があります。中国大陸の方は日本が満州権益を維持している以外は特に書かれてないので、中華民国が続いていると思われますが、日本との関係がどうなっているかが気になります。たぶん欧州同盟との関係上、史実のような泥沼の日中戦争にはなっていないと期待。軍閥が割拠する戦国時代だったりして。
冒頭の英対米の海戦は、戦艦同士ではキング・ジョージⅤ世級2隻の英側が圧倒するものの(ここまで立ち読み版で読んだ)、やっぱりというか、またしてもブルックリン級軽巡の小型砲弾集中攻撃によってボロボロにされて挙句、潜水艦の魚雷で撃沈。
どうも私の印象では、プリンス・オブ・ウェールズって結局はアジアで沈む運命のようですよ。しかも相手は戦艦ではなくて航空機か巡洋艦以下の艦艇で。*1
全体的には濃い内容のわりにストレス無く読めました。
アメリカの攻勢が頓挫して日本側が善戦する時期だからかもしれません。何だか日本軍もいろんな意味で良くなっているし。
あとは日本海軍ばかりでなく、陸上での戦いや欧州情勢ももっと書いてくれれば言うことありません。今回は(も)期待できそうです。
ところでブルックリン級軽巡最強伝説はいつまで続くのか?(アトランタ級は?)