4期・10冊目 『覆面作家は二人いる』

覆面作家は二人いる (角川文庫)

覆面作家は二人いる (角川文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
姓は「覆面」、名は「作家」―本名・新妻千秋。天国的な美貌を持つ弱冠19歳の新人がミステリ界にデビューした。しかも、その正体は大富豪の御令嬢…ところが千秋さんには誰もが驚く、もう一つの顔があったのだ。

日常の中で謎を解くこのシリーズの探偵役は大富豪の美貌の令嬢。ここまでならまだ聞いたことある設定だけれども、デビューしたばかりの覆面作家*1で、二重人格とも言っていいくらいの極度の外弁慶というひねりのきかせ方が面白い。軽い気持ちで読み始めたのだけど、はまってしまいました。
世間に疎いお嬢様かと思いきや論理的な思考で、あっさりと謎を説いてしまう新妻千秋サン。快活な外と奥ゆかしい内とまるで別人*2のようだけどどっちも魅力的です。それに彼女の担当であり謎解きでは相棒的な存在である岡部良介、その上司、千秋嬢に使える人たちといった脇役もいい。
謎解きというより、全編に漂うほのぼのとした雰囲気を楽しむ作品でしょうか。




それにしても、今日書いた2作品は見事に正反対の内容だなぁ(笑)

*1:本名を出すのは恥ずかしいからとのこと

*2:実際、疑われる