久しぶりの読書質問

歴史小説の質問は過去に何度かしているのですが、今回は歴史+αで二つのテーマを選んでみました。
1.歴史ミステリー:歴史+ミステリ
【歴史+αの小説】その1 歴史ミステリの小説をお薦めしてください。 現代が舞台ではなく、歴史上の人物が史実における謎を解いていくような話です。ただし時代小説における捕物帳ジャンルは除きます。 例えば明治時代の人物が坂本竜馬暗殺の謎に迫る、みたいな。 ネタバレにならない程度に概要紹介(またははまぞうの紹介やamazonのURL)とお薦め理由を必ず書いて回答してください。 例として、私が読んだことある作品をあげておきます。 飯嶋和一『神無き月十番目の夜』 井沢元彦『猿丸幻視行』、『義経幻殺録』、『ダビデの星の暗号』 加藤廣『信長の棺』 中津文彦『闇の竜馬』
2.タイムスリップ(またはタイムトラベル):歴史+SF、アドベンチャー
【歴史+αの小説】その2 過去の時代へのタイムスリップを対象にした小説をお薦めしてください。 現代人(集団)がまだ生まれる前の過去の時代(少なくとも第二次世界大戦以前)に遡り、歴史に介入するとかしないとか。何らかの理由で史実とは流れが変わってしまった架空世界の話でも可。 『時をかける少女』や『タイムリープ』のような短時間での時間遡行は除きます。 ネタバレにならない程度に概要紹介(またははまぞうの紹介やamazonのURL)とお薦め理由を必ず書いて回答してください。 既読本はコメント欄参照。


1.現代の設定で歴史上の謎を追うストーリーならば結構ありそうなのですが、そこをあえて「歴史上の人物がその時点より過去の謎を追う」というストーリーに絞らせていただきました。(架空にしろ実在にしろ、特定の人物を探偵役にした捕物帳シリーズは対象外)
代表的なのが『猿丸幻視行』(主人公は折口信夫歌人・猿丸太夫いろは歌の謎を追う)ですね。*1

猿丸幻視行 (講談社文庫)

猿丸幻視行 (講談社文庫)

最近では『信長の棺』(主人公は太田牛一で、信長の遺体の遺体の行方を探る)がありました。
信長の棺

信長の棺

豊富な史料を調べることのできる現代*2ではなく、あえて過去を舞台として歴史上の謎を探るというテーマは史料など時代的な制約が多くなる上、主人公が実在の人物である以上は並行して発生する当時の出来事をどうやってストーリーに絡めるかといった点で難易度が高くなり、数限られたジャンルなのではないかと思います。それだけに傑作に出会えた時の喜びは大きいものなのですが。


2.過去を対象に限っても1より豊富な作品が出ています(短時間での時間遡行は現代ものになってしまうので除く)。
タイムスリップという現象に対してどう説明するか、歴史への介入およびタイムパラドックスの扱いはどうするか?どうやって元の時代に戻るか?などなど。タイムスリップならではの共通するポイントはあるにしろ、描かれ方は様々ですね。
私が知っている中では、タイムスリップ先としては戦国時代と第二次世界大戦期が多い気がします。前者で有名なのは二度の映画にもなった『戦国自衛隊』。

戦国自衛隊 (角川文庫)

戦国自衛隊 (角川文庫)

後者については個人的には檜山良昭の大逆転シリーズがお馴染み。*3 小説だけでなく漫画や映画も多いですね。『地下鉄に乗って』はこちらに含まるかな。
大逆転!ミッドウェー海戦 (カッパ・ノベルス)

大逆転!ミッドウェー海戦 (カッパ・ノベルス)

地下鉄に乗って (講談社文庫)

地下鉄に乗って (講談社文庫)


本当は今年初めに思いついた質問なのですけど、去年溜まりに溜まった積読本を減らすために実施が延び延びになってました。しかし2月後半にまとめ買いしてしまったので結局積読本の中身が入れ替わっただけだという・・・。

*1:著者の井沢元彦には主人公を芥川龍之介にしたシリーズもあり

*2:読み解く知識は必要だけど

*3:かつて仮想(IF)戦記では時々見られるテーマだったけど、期待外れなのもあったなぁ