- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1995/03/07
- メディア: 文庫
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内容(「BOOK」データベースより)
八人の男女が集まる山荘に、逃亡中の銀行強盗が侵入した。外部との連絡を断たれた八人は脱出を試みるが、ことごとく失敗に終わる。恐怖と緊張が高まる中、ついに一人が殺される。だが状況から考えて、犯人は強盗たちではありえなかった。七人の男女は互いに疑心暗鬼にかられ、パニックに陥っていった…。
後半、過去の起こった第1の殺人*1、そして山荘で起こった第2の殺人の犯人当ての推理まではまだ普通の展開。しかし最後のどんでん返しに素直に「やられた!」と脱帽しました。
途中までは、まさかこの人物が犯人だとは思えませんでしたしね。
読み終えてみて、犯人のそれまでの言動に「そう言えば、ちょっとな・・・」と怪訝な点が見受けられたを思い出したくらい。
もっとも大掛かりな劇中劇にちょっと現実味が薄く、ドラマっぽく感じたのは確かですが・・・。
犯人は悪人ではなく、むしろ好感の持てる人物として描かれていただけに、心理状態の揺れ具合もそうですが、魔が差したちょっとした行動で大事な全てを失う結末が印象に残りました。
*1:ストーリー上、警察は事故扱い