暗いところで本やテレビなどを見ていると親に「目を悪くするよ!」って言われませんでしたか?

今回は昔話をつらつら書いてみます。


何年の時だかはっきり憶えてないのですけど、小学生の時(たぶん、2、3年生くらい?)に祖父から子供むけの『太閤記』を買ってもらったのですよ。これに夢中になってしまいまいまして。それまで時代劇やドラマの他、図書館で読む漫画などで歴史にふれる機会はありましたが、活字で読むとまた違うんですよ。
これが初めての歴史小説だったかどうかは曖昧ですが、たぶん『太閤記』という素材の良さで記憶に残っているんですね。


小学生と言えど、帰宅すれば宿題やら親からの言いつけやらあって、遊んでばかりはいられないのですが、読み始めたらもう何も入らないという感じで没入してしまいまったのです。挙句の果てにはうるさい親から逃げるために家から逃げ出し、黄昏どきに裏庭のひっそりとした所で隠れて読んでいたことを憶えていますね。


それから憶えているのが、布団の中に入ってからも本を読んでいたこと。
と言っても小学生の間は夜9時から半までに寝るのが習慣になっていた我が家。たとえ土曜であっても「八時だョ!全員集合」が終わると、9時からのドラマのオープニングテーマが流れている間にしぶしぶ隣の寝る部屋に行かざるを得ません。まだ寝たくないのに電気を消されて襖を閉められてしまいます。


でもいつも襖というのはきっちり閉められずに少し光が差してくるのですね。そこを少しずつ少しずつ気づかれないように広げて本の1頁分が読めるくらいの光を確保。そうやって布団の中で本を読むんですよ(前もって本を布団の下や箪笥の中などに隠しておく)。


隣の部屋で親はテレビを見ているのですが、しばらくは大丈夫なんですよ。やっと大人の時間ということで、向こうもくつろいでますから。
でもそのうち見つかってぴちっと閉められる時もあれば、本を取り上げられてしまう時もある。時には読みながら寝てしまうこともありました。
でもうつ伏せ寝ながら読むのは姿勢としては非常によく無いのは確かですね。


私が小学生の頃はまだファミコン登場前ですし、外では友達と遊ぶとしても、家の中での娯楽と言ったら漫画の他にはあまりなく、玩具の類はクリスマスや誕生日というイベント時以外は買ってもらえなかったですからね。毎月の小遣いもコロコロコミックを買ったら半分以上ふっとぶので、買えるものは限られる。*1テレビにしても時間制限がある。
ただし家にはなぜか少年少女文学全集みたいなぶ厚い子供向け本が数十冊あり、更に濫読家の母の文庫、歴史好きな祖父の書庫と、読書に関してはいくらでも対象があったわけです。
しかし変な時間に暗い所で親の目を盗んでまで読むことを憶えてしまったことが、目にはよくなかったことを悟ったのは、もっと後になって眼鏡のお世話になる頃でしたが。


ちなみに私が小学生の頃は、眼鏡かけているい子はがり勉タイプと決まっていましたが、最近はそうでもなくて既に低学年から眼鏡をかけている子が多いみたいですね。家の中での娯楽は昔より増えましたが、それだけ目を酷使しやすいからか。
かと言って、昔のように子供は外で元気に遊べというのもなかなか難しくなっている*2のですよねぇ。


とりあえず娘がTVをすぐ前で見ている時に、「もっと後に下がって見なさい」と注意したり、暗い所で絵本を読んでいる時に「それじゃ目を悪くするよ!」と電気を点けてあげて、あ、これって自分も昔よく言われたなぁと思い出したものでした。

*1:駄菓子屋で菓子買ったりゲームしている内に無くなってしまう

*2:子供を取り巻く環境とか