まいん 『食い詰め傭兵の幻想奇譚 15』

内容(「BOOK」データベースより)

何とかレイスを撃退し、戦争を勝利へと導いたロレンたち。しかし、こちらが敵国の領地へと軍を進めるとそこには異常なほどに鎮まりきった街があった。首都へと歩を進めるロレン達は現王国への抵抗勢力接触し、現在の王が謎の男によっておかしくなってしまったことを知る。王を変え、傭兵団壊滅の真実にかかわる、ロレンと因縁のあるあの男がその姿を現す―!!これは、新米冒険者に転職した、凄腕の元傭兵の冒険譚である。

王国との戦闘に帝国側の遊撃部隊として参加したロレンたち一行。
帝国に雇われた、強大な炎の術を駆使する憤怒の邪神レイスを苦労の末に撃退し、戦線は帝国有利に動いたところで役目を終えたロレンたちは帰途に就きます。
しかし、そこで元傭兵弾団長にして今や帝国の将軍となっているユーリが単身やってきて依頼事を切り出してきます。
そこでユーリから傭兵弾壊滅の理由を聞かされて、あの黒鎧の男(マグナ)が関わっていることを知るのですが、ロレン自身の秘密に関してはユーリ自身も制約があって言えないというのです。
とにかく、ユーリの頼みでロレン(ラピスとグーラ)たちは王国内に赴いて、状況を探ることにしたのですが、どこまで行っても、どんな大きな街であっても、人っ子一人見ることなくて困惑するばかり。
しかし、グーラは微かに残っていた痕跡から、邪神が関わっていることに気づくのでした。

今までいくつか伏線のあったロレンの秘密とマグナとの因縁について、ユーリによって明かされるのかと思いきや、おそらく魔術的な強い制約があるようで、肝心な部分は明かされません。
それでも、ユーリは赤ん坊だったロレンをマグナの手から逃がすためにわざと傭兵団を壊滅させたのだと窺えます。
気になるのは、ロレンが赤ん坊だったということは20年くらい前?
マグナはそんなに歳がいっていなく、20代後半から30代くらいに思えますが、古代の魔術かなんかで不老不死なんですかね。
作中での会話からすると、マグナは古代王国でかなり上の立場。かなりプライドが高く、王侯貴族の位置にありそう。そして、ロレンは対立する勢力によって保護されていたように感じました。

ラストでマグナの目的が明らかになり、その脅威に大魔王が対策を取るところまで書かれます。
いよいよシリーズは佳境に入っていくのを感じさせます。
ここで問題はWebの原作が更新止まっていること。間隔が空きながらもかろうじて連載は続いていたのですが、次の16巻で追いついちゃいますね。
ここまできたら、せっかくだから最後まで続けて欲しいものです。