『REVIVE!』

かつて高校〜20代の終わり頃まで愛読していたヤングキングという雑誌(隔週刊)にて、特にお気に入りだったのが五十嵐浩一という漫画家さんでした。*1
「スクラッチタイム」
めいわく荘の人々
「Home Sweet Home」
といった作品がありましたが、「めいわく荘」=大学生、「Home Sweet Home」=社会人・結婚、と主人公と自分の境遇が重なる部分があって感情移入しやすく、特にこの2作品は毎回とても楽しみにしたものです。
まぁ雑誌自体がマイナーなので、あまり知られている方ではないかもしれません。ちなみに出世作である「ペリカンロード」は少年キング誌で同じバイク漫画として「湘南爆走族」と人気を二分していた時期があり、アニメ化もされたそうなんですが私は未読です。


先日、ひょんなことで新作『REVIVE!』が出ていることを知り、あらすじ読んだだけで「これは買いだろ!」ってことでまず1,2巻購入しちゃいました。*2
保険会社の課長である40男(既婚・中学生の娘あり)が偶然模型店にディスプレイしてあったフィギュア、しかも昔夢中になっていたアニメのヒロインのレアモノを見つけて、かつて捨てたオタクの血が再び騒ぎ出してしまったという出だし。もう、子持ちの元オタクというだけで個人的に惹かれる設定。*3
各所に懐かしアニメネタがちりばめてあるのも、オタク的暴走によりハチャメチャな展開になるのも、それでいてしんみりさせられるストーリーも健在。*4
あと、やっぱり女性描写がうまいよなぁ。娘の真名の実に小悪魔的魅力溢れることよ。


そして、嬉しいことに「めいわく荘」の迷惑の所以たる安川の20年後らしき人物が、主人公・小此木の旧友という設定で出ていること(一応、田安って名前になっているけど)。20年の月日は違えど、体型とやっていることも相変わらずですねぇ。
主人公については脱オタクのサラリーマンではありますが、人が良くて女性に振り回されることが多く、時々熱くなるところが「めいわく荘」の坂本にダブって見えます。


2巻の終わりで勢いで会社を辞めてしまった小此木の今後がどうなるか?流れで馴染みになってしまったあの模型屋に関わるような気がしますが今後のお楽しみです。

REVIVE! (1) (リュウコミックス)

REVIVE! (1) (リュウコミックス)

REVIVE! (2) (リュウコミックス)

REVIVE! (2) (リュウコミックス)

*1:「湘爆」・「荒くれKNIGHT」の吉田聡や「サライ」の柴田昌弘といった大物以外にも、連載少なかったけど高港基資とか中津賢也とか好きだったなぁ

*2:現在、4巻まで刊行中。注文済み。

*3:自分はオタクというほど趣味にハマってなかったけど

*4:群集書いているアシスタントさんも健在