昔と今では感動する部分が変わること

かつてよく音楽を聴いていた10代から20代前半、優れた歌詞によって心が動かされることがあって、それは深い愛情だったり失恋の悲しみだったり揺ぎ無い友情だったり励ましだったりいろいろですが、今はそこに親子愛というのが強い存在としてあるようです。やはり自分が親の立場となると感情移入が半端じゃないっす。


hokurakuさんの質問に回答する前に同シリーズの前質問を見まして、kappagoldさんの回答高野健一「さくら」を初めて聴きましたがこれは涙腺的にかなりヤバイ。
娘を失った父親*1の想いが胸に響く。
http://jp.youtube.com/watch?v=hDZyMOY6KrM

さくら さくら 会いたいよ
いやだ君に今すぐ会いたいよ

のフレーズが一度聴いただけでずっと残ってしまいます。


そういえば2008年の紅白歌合戦にて、これも初めて聴いた木山裕策「home」も素晴らしかったです。
http://jp.youtube.com/watch?v=Vgp5c4-iYl4&feature=related

君がくれた溢れるほどの幸せと真っ直ぐな愛を
与えられてるこの時間の中でどれだけ返せるだろう
(中略)
不思議な事に君を愛しく思えば思うほど
パパのパパやパパのママに本当に有難うって言いたくなるんだ

子供と過ごす時間がどれだけ貴重なものなのかが歌詞全編通して伝わってきます。
そして親のありがたみは自分自身が親になってから気づくもの。そうやって想いは受け継がれていくんだろうなぁ。


同じように前質問にあったmaashiさんの回答にあった『僕だけのメリークリスマス』/長渕剛
長渕剛は高校時代によく聴いていたので、こんなところで見るとは「おおー!」ってなりました。
これはフォーク・スタイルから脱した頃(1983年)の隠れた名曲なんですよね。自身のピアノ引き語りという点だけでなく、幼い子供視点というのも珍しい曲でもあります。ましてや「とんぼ」以降しか知らない人にとっては意外すぎるかも。
http://jp.youtube.com/watch?v=E5zQY3OEIdo

100cmのもみの木に背が届いた年の冬
ママとふたりのこの家にあのひとはやって来た

という出だし、そして

握手を知らない僕の手のひらあたためてくれた

という特別なクリスマスの夜が始まり。
2番はまんま引用しますが

壁に飾ったサンタクロースは 授業で書いたママの顔
髭はおかしいと友達に笑われたけど しょうがない
あのひとはその絵をほめて 僕を抱きかかえてくれた
首にさげた鍵をとると ベッドまでゆらゆらゆらり
パジャマに着がえて 靴下をたしかめて
キスはとてもやさしくて それはパパを思い出すくらいに

泣けますね。
そしてラスト。

クリスマスが終わっても あのひとが家にいて
ママがいつもいつも綺麗で それが夢でありませんように

今改めて聴いてみると、昔より曲の良さがもっと伝わってくるのですよ。


ちなみに去年一昨年あたりは、子供と一緒に見ていた関係で「おかあさんといっしょ」系の歌もだいぶ覚えました。「あしたははれる」とか「いっしょにつくったら」なんか名曲だよなぁ。
そして十年後はどんな歌を好きになっているんだろう?いきなり演歌とかいってないだろうけど。

*1:兄という解釈も取れそうだけど、私は若いお父さんだと思う