http://www.nhk.or.jp/drama8/nanase/
珍しくドラマ見ています。録画でおっかけだけど。
この作品のドラマ化はたびたびされているようですが、実際に見てみたのは初めてですね。最初は1979年に多岐川裕美主演でドラマ化されていたとは全然知らなかった…。
ちなみに七瀬シリーズとしての一作目『家族八景』は1986年に堀ちえみ主演で放送されたドラマを見てましたよ。七瀬が人の心を聞く時にさりげなく耳元に手をかざす仕草がそれっぽくて良かったですね。
それで今回の映像化ですが、設定上は原作と大幅に変わっています。超能力者たちの名前や職業が変えてある他、黒人青年だったはずのヘンリーが日本人になって、予知能力者の恒介(原作では恒夫)と一緒にマジックバーに勤めている。更に母親の死で七瀬はテレパスとしての覚醒が始まったばかり。*1人ごみで大勢の心の声が聞こえて戸惑う七瀬に対して、テレパスとしては先輩の朗(原作はノリオ)が「窓」の閉じ方を教えるということも。*2
このドラマで『七瀬ふたたび』を知って原作を読むがいたりしたら、その違いに驚くだろうけど、同時に人の心の醜さの露骨な描写が刺激強すぎるかもしれんと余計な心配をしてしまうのです。*3
まぁ読んだのが二十歳前だっただけに原作に思い入れがある自分としては違いが気になるのは確かですが、たぶんドラマ単体として見れば、そこそこ面白いんじゃないでしょうかね。
心を読まれて化け物呼ばわりするという一般人のごく普通の反応とか、能力者としての七瀬自身の苦悩などはわかりやすく表現されていて、そのへんが後半に繋がっていくだけに重要な要素ですね。
オリジナルキャラとして連続殺人事件を予知した恒介を重要参考人物として追う刑事やマジックバーの店長(北原総一郎)はいい味出してますけど、七瀬の友人(柳原可奈子)の演技はちょっと白々しいような…。*4
- 作者: 筒井康隆
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1978/12/22
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