2期・86冊目 『水妖日にご用心 薬師寺涼子の怪奇事件簿』

水妖日にご用心―薬師寺涼子の怪奇事件簿 (ノン・ノベル)

水妖日にご用心―薬師寺涼子の怪奇事件簿 (ノン・ノベル)

楽しみに買いつづけたきたこのシリーズ。前回は迫力不足を感じたので、今回は盛り返してくれるかと思っていたけど期待はずれ。
涼子と泉田準一郎の微妙な関係とか、実は凄腕な準一郎の絶妙なアシスト、最後に登場のマリエンヌとリュシエンヌの完璧な仕事ぶりは健在ですが・・・。ライバルなはずの室町由紀子は存在感薄く、オタク岸本に関してはまるでいじめられっ子。
前にも某都知事でやらかしてくれましたが、はっきり人物を特定できる形の政治家批判というか揶揄がしつこい。
普段はふんぞり返っているお偉方を恐れおののかせる涼子の活躍(暴走)は、ある意味痛快ですが、ストーリー上不必要とも思える露骨で執拗な揶揄によって、面白さが減じてしまいました。
そういえばこのシリーズ、段々と事件の怪奇さは減っていってしまっている気がするのですけど・・・。