『ブルボンの封印』

ブルボンの封印 (1) (講談社漫画文庫)

ブルボンの封印 (1) (講談社漫画文庫)

ブルボンの封印 (2) (講談社漫画文庫)

ブルボンの封印 (2) (講談社漫画文庫)

前回『信長』を読んだ時はあまり芳しくなかったのですが、本作は非常に良かったですね。原作を読んだせいもあるかもしれないけれど、テンポの良さもマッチしてました。逆に原作も読まず、中世西欧史に疎いとツライかもしれないです。
私も西欧史は詳しくないだけに、衣装とか建物に関しては、文章での表現よりも漫画の方がわかりやすい。


原作にほぼ忠実というのも良い点ですが、特に女性キャラが立っていましたね。
原作では断然憎まれキャラのマノンなどは、姉でヒロインのマリエールとのまるで光と影のような対比が目立ちました。こうやって漫画版を読むとどんなに足掻いても願いが通じず、何とも言えない無情な(ある意味幸せな)死を迎えたマノンの方に惹かれる気がします。


それにしても少女漫画(および一部の少年漫画)でよく見るのですが、大きなカットの中で言葉に出した台詞と心の中の思いが、幾つも交互に散りばめられていることがありますよね。
あれは見た目わかりづらい。ちゃんと順序を考えて読まないと人物の感情が読めないし。やっぱ慣れの問題ですかね。