ちょっと前にこんなアンケートがあって、「あれ?なんか見た憶えがあるなぁ」と思ったことがあります。
【二十代までで、一度でも、一年以上学校で日本の歴史教育を受けたことある人にお伺いします】
?古代からみっちりと教科書を読んでいったはいいのですが、近現代以降になると、歴史の授業の時間が足りなくて結局自習になったり、内容が極端に薄くなった経験はありますか?
?あなたの歴史の知識や理解は、近現代以前の知識に比べて近現代以降の知識は薄いと思いますか?
近現代とは、ここではサラエボ事件(第一次大戦開戦)を以降を指すこととします。
日本史・世界史どちらにおいてでもかまいません。
よろしくお願いします。
?について | |
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ある | 85 |
ない | 15 |
?について | |
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そう思う | 67 |
そうは思わない | 33 |
※質問者さんのブログのエントリも興味深い意見が載せられているので紹介させていただきます。
http://d.hatena.ne.jp/Nekomanma/20060522
授業で教わって知っていた(小〜中学) | 18 |
授業で教わって知っていた(高校) | 12 |
授業で教わらなかったが、自分で調べたりして知っていた(18歳・高校卒業までに) | 14 |
授業で教わらなかったが、自分で調べたりして知っていた(19歳・高校卒業以降) | 19 |
授業で教わらなかったし、特に知ることもなかった | 37 |
日本史で言えば、縄文・弥生から平安時代までの文化の特徴とか仏教関係とか外交をそれなり教えているうちに年の半分まで来ちゃって、鎌倉仏教とか室町時代の北山・東山文化は押さえなきゃまずいけど他は飛ばしがち*1。
気がつけばもう年が明けていて、何とか明治維新をやって糸冬了〜。あれ、大正・昭和はー?
あくまでも個人的な経験とか身近で聞いた範囲からですと、だいたいこんなパターンが多かった気がしますね。単に授業計画ができてないだけな気もしますが・・・。
そして今回、20代以下の100人に限ったアンケートだけれども、やっぱり近現代までカバーしていないことが多いんですねぇ。
でも非常に偏った反戦教育ってのもたまに聞くじゃないですか。「ない」の15%の中にはそういう教育を受けた人もいるのでしょうか。
どれだけ日本軍がアジアの国々に対して悪いことをしたかを教師の作った教材を使って詰め込まれたとか、極端な例だと中国へ修学旅行ならぬ謝罪旅行をしにいったと新聞に載っていました。
そういう学校では、軍オタは教師公認のいじめの対象になったりして*2・・・((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
専門家ではないから断定はできないけれど、歴史を教えるにはまず古代も近現代も全てカバーすべきだと思うし、事実を客観的な視点で取り上げ、議論が分かれる件については学説を複数あげるようにした方がいいと思うのです。
そうすると、やっぱり全時代をまかなうには1年間じゃ短いですよね。近代を重視したら今度は古代がなおざりになりそうだし。そうすると歴史のコマを増やすか教科を分けるしかないのかな(歴史嫌いな人からすれば、とんでもないって話・・・)。
「そこまで歴史を重視する必要があるのか?」「社会に出て、いくら歴史を知っていても役に立たないよ。」
そんな意見も聞こえそうな気がします。いくら好きでも歴史を飯の種にできる人は限られていて、ほとんどの人は趣味でとどまっているでしょうね。
それでも我々の生きている現代というのは、ずうっと昔からの歴史の延長線上にあって、国内だけでなく世界中で起こっている様々な問題は、それぞれの歴史を紐解かなければ理解できないってことだと思うのです。
それなのに歴史を近世までで終わらせてしまって近現代を教えないのって、むざむざ現代と過去の結びつきを理解する機会を取り上げてしまっているだけに歴史を断絶したものと認識してしまい、歴史を知らなくても別にいいやーって雰囲気になってしまう。
何と言うか、今までが歴史を軽視しすぎたのかもしれません。
むしろ一つの方法として、現代から遡って教えていくというのはどうでしょうかね?