『ジャズ大名』

ジャズ大名 [DVD]
一応時代劇ではあるが、堅苦しいことを考えずに、気楽に見られる映画である。
架空の舞台である庵原藩は、幕末期のいかにも時代に取り残された譜代小藩らしい。城外の事に好奇心が強く、政治的なことは既に達観している感がある領主は世が世なら実は名君だったのかもしれない、そんな気がした。
中盤まででも、ところどころ笑える箇所もあるにはあるし、全編通じて流れている妙な雰囲気にはまればいいのかもしれないが、人によっては退屈に感じるかもしれない。


最大の見せ場は、最後のセッションシーン。城中勢揃いで演奏し始め、最後には堅物の家老までが小太鼓を片手に参入してしまう。
頭上で行われる薩長・幕府両軍の戦いそっちのけで、演奏は次第にハイテンションになっていくが、最後の方のハチャメチャぶりは筒井作品らしさが出ているのだろうなと思った。
タモリチャルメラやギターの人(名前が出てこない)はご愛嬌ってところかな(笑)